日本でスペシャルショーを開催! - ジル・サンダー 2012年春夏コレクション
2023-08-18
2011年10月25日、JIL SANDER(ジルサンダー)2012年春夏コレクションのファッションショーが国立新美術館で開催された。
メンズコレクションでは、それぞれの時代を象徴するスタイルをコラージュさせ、モダンでスタイリッシュなスタイルを提案した。 削ぎ落としたデザインが印象的なテーラリングアイテムは、構築的なジャケットにハイウェストのワイドパンツやタックショーツが新鮮な印象。立体的な編み目のニットや、イールスキンや透明ビニールなどユニークな素材使い、そしてカラフルなボディバッグが、ブラックに近いダークなカラーパレットの上でアーティスティックな輝きを放っている。
純白のドレスでスタートしたウィメンズコレクションのテーマは「ビューティー」。ジルサンダーのシグニチャーである、ピュアな輝きと凛とした強さを兼ね備えた女性を描き出した。白地にネイビーとネオンピンクで鮮やかに描かれたペイズリー柄、ボディラインを強調するテーラードジャケットやペンシルスカート等が、スティーブンジョーンズによるコンセプチュアルなハットと共に、クリーンでモダンなジルサンダーの世界感を見事に表現している。
ミラノでのショーでも話題になったパブロピカソの作品を用いたアイテムは、ミッドセンチュリーのモダニズムの雰囲気をそのまま現代のスタイルとして甦らせた。ラストで登場したコットンのウェディングドレスは、ベーシックなシャツと華やかなボリュームのスカートの組み合わせが、ジルサンダーのポジティブなスピリットを象徴している。それはフィナーレでささやき続けるゲンズブールのように、クリエイティビティと愛にあふれた、研ぎ澄まされたモダニズムだ。
ジルサンダーは今年12月に公開となるティルダスウィントン主演の映画「ミラノ、愛に生きる」にも衣装を提供し、この作品は2011年度アカデミー賞衣装部門にノミネートされている。ショー前にはイタリア文化会館にてプレミア上映会が開催され、舞台挨拶ではジルサンダーの衣装に身を包んだスウィントンがジルサンダーの魅力を熱く語った。
今回は日本でのスペシャルショーとあって、日本の各界の著名人やティルダスウィントンも駆けつけて、豪華なショーとなった。
「ミラノ、愛に生きる」の舞台挨拶の様子はこちらでチェック→ジルサンダーを身に纏ったティルダスウィントンがミラノを舞台に熱演
前へ:ジル・サンダー、3度目の辞任 - 2014年春夏がラストコレクション