銀座メゾンエルメス フォーラム、ゆらぎの感覚から知覚を探る「インターフェアレンス」展 - 宮永愛子ら参加
2023-12-22
エルメス(HERMÈS)が東京銀座に展開する銀座メゾンエルメス フォーラムでは、「インターフェアレンス(Interference)」展を、2023年2月23日(木祝)から6月4日(日)まで開催する。
光と振動、知覚の探究

60,000 trimmed fragrant olive leaves, mixed media, 380×1,500cm
Photo: MIYAJIMA Kei, Takahashi Ryutaro Collection
© MIYANAGA Aiko, Courtesy of Mizuma Art Gallery
「インターフェアレンス」展は、振動や波動、光など、身体に介入するゆらぎの感覚を通じて、知覚の探究を試みるアーティストによるグループ展だ。フランシス真悟、宮永愛子、スザンナフリッチャー、ブルーノボテラの4人を取り上げ、その作品を紹介する。

Oil on canvas, 91×91cm
Photo: Keizo Kioku, Private Collection
Courtesy of MISA SHIN GALLERY
フランシス真悟は、1969年アメリカサンタモニカに生まれ、現在はロサンゼルスと鎌倉を拠点に活動。絵画における空間の広がりや精神性に着目した作品を手がけており、なかでも光干渉顔料を用いた代表作「Interference」シリーズでは、観る角度によってさまざまな光と色彩が立ち現れ、表情の微細な変化によって自然界を捉えることが試みられている。

Naphthalene, mixed media, 22.4×30.5×19cm
Photo: MIYAJIMA Kei
© MIYANAGA Aiko, Courtesy of Mizuma Art Gallery
宮永愛子は、1974年京都に生まれ、現在も同地を活動拠点としている。日用品をナフタリンでかたどったオブジェをはじめ、気配の痕跡を用いて時間を視覚化することを試みてきた宮永は、本展では日常から宇宙を感じる茶会を開催し、身体の感受性を拡張してゆく。

Silicone threads, 16 acrylic tubes, 20 rotary air diffusers
Sound installation Centre Pompidou-Metz, France (Curator: Emma Lavigne)
Photo: Susanna Fritscher
スザンナフリッチャーは、1960年オーストリアウィーンに生まれ、現在はモントイユとパリを拠点に活動している。空気の流れや光を敏感に捉える繊細な素材を用いたインスタレーションによって、作品と現実世界との脆弱な関係性を問うてきた。本展では、空間に潜む振動を大気へと伝達しつつ、白い雨のような糸で空間を満たす作品を展開する。

Pond, water, sodium polyacrylate, Variable size
Photo: Aurélien Mole
ブルーノボテラは、1976年フランスサルセルに生まれ、現在は京都を拠点に活動。生理的作用を促す特殊な素材を用いるなど、素材の変容によって、彫刻や身体、意識が日常的な状態から変容する過程に光をあてる作品で知られる。本展では、キュレーターのカリンシュラゲターとの協働のもと、ギャラリーの隠れた場所の触覚性に着目し、人びとの意識下に潜む知覚を呼び起こす作品を展示する。
展覧会概要
「インターフェアレンス(Interference)」展
フランシス真悟、スザンナフリッチャー、ブルーノボテラ、宮永愛子
会期:2023年2月23日(木祝) 6月4日(日)
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム 89階
住所:東京都中央区銀座5-4-1
開館時間:11:00 19:00(入場は18:30まで)
休館日:不定休
※ギャラリーはエルメス銀座店の営業に準ずる(最新情報についてはウェブサイトを確認のこと)
入場料:無料
※宮永愛子による茶会は、会期中に数回実施予定(詳細については追ってウェブサイトにて告知)
【問い合わせ先】
銀座メゾンエルメス フォーラム
TEL:03-3569-3300
前へ:エルメスの腕時計「スリム ドゥ エルメス ミニュイ オ フォーブル」“パリと馬”を描く細密画の文字盤